
平成19年10月23日
田辺 昭人
創明クラブの第2回目の視察は、完成以来2年目を迎えた「ソレイユの丘」へ行き、その現状を見ることにした。
当地はかつて、旧海軍が農地を買収し、飛行場としたが、終戦後に米軍が接収し、米軍住宅として使用してきたが、1985年に日本に返還された。
私事であるが、高校生の頃、同地内にあった小学校の掃除のアルバイトをして、そこにきれいな外人の先生がいたことを覚えている。返還後、しばらくそのまま放置状態になっていて、草木が生い茂る状況であったように思う。その後、本市は同地の跡地利用を検討し、1999年に農業体験型公園とすることとした。この公園建設をめぐって、いろいろな議論があった。当時、県会の竹内英明議員の秘書だった私は、竹内議員がこの緑豊かな同地の利用について、お金のかかるテーマパークではなく、本市には無いソフトボールの公式球場や数少ないサッカーのグラウンドの整備をとの主張に同感の思いだった。また、同じく当時、市会議員であった木村正孝氏も同地のテーマパークの建設について、業者選定の不透明さと市民の望む跡地利用をとの観点から反対の立場であった。このことは、美術館建設の見直し運動と並んで、3年前の市長選の大きな争点のひとつとなったことは記憶に新しいところである。
私自身、当選以来、気がかりになっていた場所でもあり、しかも年間4億円という運営管理費がかかっている現実、完成2年を経た同地の現状を知りたく、この会派視察を行うこととした。
一言で、この施設の印象を表現すると、「地味なテーマパーク」となる。
確かに都会化した環境の下、生活しているなかで、このような農業体験型施設が存在すること自体、否定するものではないが、どうしてもここに必要だったのか、疑問を感ずる。長井のこの風景の中にどうして南仏の田舎が必要だったのか。大変違和感を覚えるのは私だけでしょうか。
また、実に素朴な構成で自然を通じて農業と触れ合うコンセプトは理解するところであるが、今後の施設運営を考えるとリピーターも含め、入場者数をいかに増やしていくのか、方向性が乏しく感じる。
感じたまま・思うままをまとめてみました。
以上が、気になった点である。
開園当初に比べ、早くも約1割減の入場者となっているそうである。単純に考えれば、10年後には誰も来なくなってしまうのではとの危惧を抱かざるを得ない。また、前述のように毎年4億円の運営事業費の支払いは、早く言えば、分割払いをしている金額であり、それを10年払い続けたうえ、最後にBOT(ファーム管理)部門購入費として5億円を支払い、そこで初めて名実ともに本市の所有になるというこのPFI事業の将来には大きな不安を感じる。 少なくとも開業5年を目途に本施設の展望について、精査することを願うと同時に、その結果如何での運営見直しも含め、弾力的な対応を望む。 私見であるが、この地をセカンドライフ用として、小さい農地付きのログハウスを建てて、2年契約で賃貸し、まず横須賀での生活を味わうための施設にと考える。現在、各地で展開されている「さとやま計画」は団塊の世代を対象に新たなライフスタイルを提唱している。この計画は今後、定住人口を増やすための有効な手段ではないだろうか。そして、この地で生活を決定した場合は、民間の活力を利用し、定住地を斡旋することなど事業展開を図ることで新たな展開が期待できると思う。 今後の施設運営のための営業努力は言うまでもないが、過大な損失を生み、市民のためにならないと判断される際は、思い切った方向転換も必要と考える。
