
平成21年11月10日(火)~11月12日(木)
田辺 昭人
1.11月10日 福知山市民病院 院内助産院 →
2.11月11日 福岡市 健康づくりセンター「あいれふ」 →
3.11月13日 鹿児島市 クリーンエネルギー自動車等の導入に対する補助制度について →
福知山市民病院の沿革
明治31年 陸軍病院として創設
昭和20年 厚生省に移管され、国立福知山病院として発足
昭和61年 再編計画により、経営移譲を受けて市立福知山市民病院
として開設
現在 (平成21年度)
診療科 21科
職員数 405名
医師 47名
助産師 12名
看護師・準看護師 224名
技術職・事務等 122名
決算状況 (平成20年度)
事業収益 7,444,619千円
事業費用 8,053,235千円
収支差引 △608,616千円
累損 3,360,180千円
日本に古くからある助産所のあたたかいお産と、出産のときに異常があれば産科医が、出産赤ちゃんに異常があれば小児科医が24時間対応するという体制の下の安全性を備えた、お産という助産所と病院、両方の良さを備えたシステムである。
院内助産院では、妊婦がもつ「産む力」と赤ちゃんがもつ「産まれる力」を信じ、その力を最大限に発揮して出来るだけ自然なお産ができるよう助産師が寄り添い支援する。妊娠中から出産、産後、育児まで専任の助産師が続けて母子の世話をするものである。
福知山市民病院では、平成18年時に産科医が2名しかいない時期があり、その危機的状況を打開しようと、院長と助産師の間で「ミーティング」が持たれた。そこで助産師側から院内助産院検討の提案がされ、翌19年からその検討が始まった。これまで同病院では助産師外来を行っていたこともあり、技術的な問題もなく他病院での研修を経て、平成20年5月の開設に至った。
初年度にあたる平成20年度は6件、今年は既に7件の分娩実績となっている。
全国的に産科医が不足し、その確保に腐心している状況が社会問題となるなかで、この院内助産院の在り方はひとつの朗報といえよう。正常出産を助産師にゆだねることで、現状抱える問題として産科医師の過重労働をある程度軽減できることから、医師の産科医離れに歯止めが期待される。
また、妊婦健診から出産、育児相談まで継続して母子を支援することで、安心な環境を提供することも利点と考える。
しかし、院内助産院の運用には課題も多い。それは医師と看護師資格を持つ助産師の関係である。医療行為に対する制限や薬剤投与の処方等々、運用基準を構築することが大きな研究課題と考える。
また、分娩実績を向上させることも重要である。妊娠22週までの医師による検診後、出産方法を希望選択する際に院内助産を選ぶケースが、まだまだ少ないのではないだろうか。その辺の情報や知識が乏しく、行きわたっていないように思う。さらには、出産に伴う費用の情報も十分にする必要があるだろう。
院内助産院の開設が、医師不足が生んだ急場しのぎの対策ではなく、出産医療の新たな形として、あらためて認知されることを期待する。
同センターは「福岡市健康づくりセンター条例」に基づき、市民の健康づくりへの意識向上のための核となるべく平成6年12月に開館されたものである。
福岡市では、科学的な処方で市民の自主的な健康づくりを支援するための条件整備として、このセンターを開設した。そのことにより、市民は身近な場所で健康づくりの指導を受けることができ、「自らの健康は自らつくる」という理念に沿った実践の場が提供されることになった。
同所在地は、中央保健所・衛生試験所・消費生活センター・婦人会館など、其々が設置されていたところで、地域再開発に伴い統合施設として敷地面積3455㎡、地上10階、地下2階、延べ床面積18195㎡の規模で誕生したものである。
センターの中には、健康づくりセンターのほか中央区保健福祉センター(中央保健所)、消費者センター、婦人会館、精神保健センターが併設されている。
また、健康づくりセンターとして、10階に室内楽専用ホールや研修等など多目的な利用が可能な講堂、健康関連の図書館など、誰もが気軽に利用できる施設となっている。
管理運営は、指定管理者として(財)福岡市健康づくり財団が行っている。
主な事業
特徴的施設
その他(財団の自主事業)
現在、国民の1/3が生活習慣病といわれ、厚生労働省は2008年4月から40歳から75歳未満の国民を対象に、「特定検診」「特定保健指導」を市町村や企業の健康組合に義務付けている。その生活習慣病の指標となるメタボリックシンドロームの早期発見で国民の健康を改善しようとする制度である。同時に増大傾向にある医療費を抑制する目的がある。
このような国の示す方向に沿って、本市を含む各市町村において対策が講じられ、福岡市健康づくりセンターもその一環といえる。
同センターの特筆すべき点の一つに、健康づくりをテーマにした「ウェルネス・ストリート」があげられる。この施設では、食育指導としてレストランを模した店内で、陳列される料理サンプルを選んでパソコン入力を行うと、簡単に食事のバランスを学ぶことができる。
健康的な食生活を送るため、「食事バランスガイド」の内容を組みこみ、食事の取り方についてのアドバイスを楽しみながら、わかりやすく示すバーチャルレストランとなっている。特に最近は、ファーストフードやコンビニ化が食生活にも大きく影響していると思われることから、このような仮想的に楽しみながら市民が学べることは貴重な体験と思われる。
また、「健康度診断1日コース」や「特定保健指導」「禁煙指導」など、館内で気軽に受診できることも、評価できる点と考える。
ただし、受診率の向上が課題といえよう。これは福岡市のみならず、全般的に言えることと思うが、衆知への取り組みや今後の目途について質問したところ、
受診者数はまだ少ないとのことだった。そこでまず、企業・団体と協力して受診者数の増大を図っていくとのことだった。一般市民への衆知と利用増を期待する。
横須賀市においては、同様の施設「健康増進センター(すこやかん)」がある。
同施設は、福岡と同様にセンターのほか、保健所・健康福祉センター機能が集約された複合施設である。センター内には、トレーニングジム・プールエリア・教室エリアが設備されている。この点では、福岡市健康づくりセンターよりも充実しているように思った。
また、「特定検診」「特定保健指導」についても、本市では「レッツ・からだ改善~うきうきスリムアップ~」「スタイルアップ教室~バランスの良いからだを目指そう~」と銘打って行われている。
共通する課題は、前述の福岡と同じで受診者をどのように増やしていくことであろう。
私自身も含め、飽食の時代ともいえる現在、食生活の多様化とともに生活習慣病に対する予防対策が望まれるところである。適当な運動とバランスのとれた食事、そして十分な睡眠が必要であることは、承知するところだが実行できない私のようなものには、このように気軽で定期的に行ける施設が必要と、あらためて感じた次第である。
鹿児島市では、低公害車普及を促進し、自動車から排出される二酸化炭素や窒素酸化物などを削減するため、「鹿児島市低公害車導入計画」を定め、平成13年度から10年間で、全部局の公用車(対象車:307台)を計画的に低公害車に切り替えていくこととしている。天然ガス自動車・ハイブリッド自動車・電気自動車・LPガス自動車・低排出ガス車および低燃費車等である。
排出ガスに対する規制は、全世界的な問題であると同時に鹿児島市にとっても大きな課題である。中心市街地でのヒートアイランド化に対する対策として現在、屋上緑化の推進や市内路面電車の線路敷きの緑化を強力に推進しているところである。
鹿児島市における公用車への天然ガス自動車及びハイブリッド自動車の導入については、国の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助制度を活用したとのこと。この制度利用は一般的といえるが、その補助額についてこれまでは通常車両との価格差のほぼ全額補助であったものが、平成19年度以降、価格差の1/2以内と厳しい状況だそうだ。
そして、低公害車の更なる普及を目指すべく民間への普及を促進することとして、積極的に市民の環境保全意識の高揚や低公害車の普及促進に努めている。
・低公害車に係る駐車場の使用料減免措置
・鹿児島市低公害車普及促進協議会の設置
・自動車からの転換を図るため、電動アシスト自転車の購入補助
・低公害車普及促進対策補助事業(平成18年度~)
鹿児島市の補助事業
以上、先駆的な取り組みが行われていることがわかった。
本市では、来年末より日産自動車追浜工場で、本格生産が始まることから、「電気自動車のまち」として内外にそのイメージ戦略を訴えるとのことである。
鹿児島市同様、環境対策として積極的に取り組んでいくことは無論、早期にインフラ整備を考慮する必要性を感じる。
これまでの内燃機関から電気によるモーターを原動力とする転換期にあたり、積極的な検討が望まれる。
